デュッセルドルフdrupa2012①
5月3日からドイツ、デュッセルドルフでの印刷国際機材展(Drupal)にいって来た。ドイツは7年ぶりの訪問、drupaは8年ぶりの視察になる。今回の展示会で一番印象に感じた事は、デジタル印刷機各社の勢いだ。この分野だけは毎年バージョンアップされ、時代感を感じるテーマが多い。一番に目についたのはHP社などindgo系のインクジェット印刷機だ。これはオンデマンドのアルバム製本機械とコンビでプレゼンされてるブースが多くまさにWeb通販でのPhotobookがターゲットと思われる。またB2サイズのインクジェット印刷機もFUJIFILMを始め多くのデジタル印刷機メーカーから発表されていた。これは従来のオフセット印刷機のインキユニット部分がそのまま馬鹿でかいインクジェットに変わった機械だ。従来のオフセット印刷機も同様だが、カラーマネジメントの進歩で一枚の紙面に様々サイズの面つけをし、小ロット多品種に効率性を加えた提案も多かった。これは日本のインターネット印刷会社で成功しているモデルだ。また厚紙紙可能なインクジェットロール機も多かった。これはUVニス擬似エンボスなどの新しい付加価値で、小ロットパッケージ向けの提案だ。日本でも出版、商業印刷の不況を尻目に厚紙包装関係が安定した数字を残していることの関係からか、やはり世界的にも同じ傾向なのだろう。
デジタル印刷機会社の競争は激しく、8年前のDrupaで鳴り物入りで特設ブースを開いたゼロックス社などは今回はなりを潜めていたようだ。技術進化のスピードが早く、設備投資する側からみると、そのタイミングが非常に難しいように感じた。高額な投資をしても数年で使い物にならなくなる、まるで10数年前の製版会社のようだ。
いずれにしても、やはり印刷関連業は装置産業、アナログであろうがデジタルであろうが経営課題の本質は昔も今も変わりない。我々、製本業者も印刷業への参入するグッドタイミングと考え今回の視察を楽しみにしていたが、もう少し熟慮する必要性を感じた。
CopiedImage.png